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「……チッ」
舌打ちをする黒スーツが立ち上がるのを待つ俺。
紳士すぐる。
「仕切り直しといくか」
俺は衝撃波で破れた浴衣の上半身を破り捨て、身に纏うのは腰の帯で留められた巻きスカート状の浴衣のみ。
敵の攻撃で下の衣服が破れないのは色んな補正が掛かってるからですよ。
「次は俺の番でいいんだな」
今剣を逆手に構えた黒スーツが立ち上がる。
つか、いつ出来たんだそのルール。
漢の喧嘩は交互に殴り合うものだって?
冗談じゃない。痛いのは少ない方がいいに決まってるじゃまいか。
ってコトで……
「俺のターンはまだ終わってないぜ!」
出鼻を挫くようにレーヴァティンを一閃。生み出された衝撃波が黒スーツを襲う。
「美学のないヤツだ」
言いながらも今剣で易々と衝撃波を切り裂く。
「戦いに美学を求めんな。勝ちゃあいいんだよ勝ちゃあ!」
縦横無尽にレーヴァティンを振るい衝撃波を連続で生み出す俺。
「どっちが悪役か分からない台詞―――うにぁぁぁぁぁ!」
おっと、手元が狂って衝撃波が一つワンペを吹き飛ばしたようだ。
反省はしてないし後悔もしてない。
「……くっ」
弾幕ゲーのような衝撃波の嵐を必死でいなし避ける黒スーツだが、圧倒的な量を前に処理しきれずジリジリと後退る。
ふふん、俺の弾幕は東方並みだぜ。
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