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この展開はあれだ。マイスの敵対組織で、首領以下四天王がいたりする悪の組織と見た。
「私達の組織はAnother (アナザー)。アーティファクトを使って世界に真の平和を齎(もたら)す為の集団よ。マイスみたいに現状維持しか考えない連中と一緒にしないで」
立ち上がった俺の目を真っ直ぐ見つめる美人さん―――照れるぜ。
「そんな高尚な目的を持った組織が何で俺なんかを?」
ツッコミ所はたくさんあるが、答えてくれるなら聞くのが早い。
当然、嘘や誤魔化し等も入るだろうから、ソコを見極めるのも大切だ。
「有名だからね」
「有名?」
いつの間に有名人になったんだ俺?まだテレビどころか雑誌にも出てないぞ。
いつかは新聞の片隅に載るかもしれんが……
「上位アーティファクト、レーヴァティンの契約者ですもの。この業界、狭いから知らないヤツは少ないわよ」
業界って……
「で、その有名なレーヴァティンの契約者を何で引き抜こうと?」
「もちろん戦力としてよ。マイスにはエクスカリバーの契約者がいるわ。そこにレーヴァティンの契約者まで揃ったらパワーバランスが崩れすぎるのよ」
そんなん知らんがな。俺が加わった程度で傾く組織なんてさっさと潰れちまえ。
「その口振りだとマイスとアナザーは敵対関係ってコトでいいのか?」
三宅さんからアナザーなんて組織の話は聞いてない。敵対組織があるのならば俺の耳にも入ってるはずだ。
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