Another『魔法遣い』

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「ま、そんな感じよ」 無言になり考え込む俺に美人さんは軽い口調で言う。 そんな感じって軽く言うけど、俺の常識は根底から打ち砕かれたぞ。 「少し考えさせてくれ」 ちょっと情報が規格外過ぎる。 否定できる根拠が無いのが追い討ちを掛ける。 だが、全てが真実だと仮定しても誰得なんだ。 俺を引き込もうとしてるのにこんな嘘を吐く理由も見当たらない。 引き込みたいなら……もっとリアルな、信憑性のある話をすればいいはず。 なのに、この話をすると云うことは、神様がアーティファクト云々の話は真実。もしくは真実に近いのだろう。 だが…… 「ソレと魔物の大元を叩く話がどう繋がるんだ」 そこが分からん。 別に神様がアーティファクトを創ったなんて話はいらない。大元をやっつけるってだけで良い話じゃないか。 あ、これは魔王フラグか。 レーヴァティン契約者の不名誉な称号じゃなく、本物の魔王が魔物を大量生産してるってコトだな。 「魔物を創っているのも神よ」 あるぇ? 魔王フラグじゃないの? アーティファクトを創ったのは神様で魔物を創ってるのも神様……と、云うことは。 「なんかの理由で神様が魔物を創ったけど暴走。アーティファクトを創り人間に後始末をさせてる!」 ドヤっ! 「ハズレ」 ああ…ドヤ顔しちまった自分が恥ずかしい。 「この世界はね……ゲーム盤なのよ。神が人間と魔物の戦いを見て楽しむ為のね」 えっと……展開が早いし突飛だしで付いていけません。 美人さんの言葉を要約すると、神様がアーティファクトと魔物を創ってお互いに戦う様を見て楽しんでるってコトだ。 今までなら電波かと思って済ませていたが、やはりアーティファクトの存在が電波発言を否定出来なくしている。
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