11369人が本棚に入れています
本棚に追加
/317ページ
「何で興奮してるのか分からんが落ち着け」
む、イケメン如きには監禁拘束プレイの良さが分からないのか。可哀想なヤツめ。
そんなこんなで歩くこと十数分、目の前には大きな建物。
「ココがマイス本部だ」
高さは三階建てくらいなのだが横幅が凄い。おそらく奥行きも凄そうな黄色いレンガ造りの建物。その中にイケメンは入っていく。
歴史がある建物ってソレだけで威圧感があるよね。まさにココがそんな感じだ。
イケメンの後を追って建物に足を踏み入れれば、広いホールが現れる。
サッカーとか出来んじゃね?ってくらい広いホールには無数の人が行き交い、吹き抜けの天井には神話の時代を描いた壁画が見える。
「ここで待ってろ」
イケメンはそう言い残し奥へと消えていった。
ココでったって、椅子も何もない場所で何して待ってろと?
辺りを見回して時間を潰すのも数分で飽きてしまう。
これは探検するしかないな。
◇◇◇◇◇
広い……広すぎる。
サッカー場のようなホールを抜けて廊下に来てみれば、左右に無数に並ぶ扉、扉、扉。
しかも、その一つ一つが重厚な威圧感を放っている。
何コレ?王様でも住んでんの?
試しに一つ扉を引いてみれば、蝶番が低い音を立つつその身を開く。
今は明るいからいいけど、深夜の真っ暗な中でやったら軽くホラーな音です。
最初のコメントを投稿しよう!