outside『進化』

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見れないとなると見たくなるのは人間の心理だよね。 「オオット、テガスベッター」 レーヴァティンを四閃、格子戸はキレイに斬り倒されました。 「手が滑った切り方じゃないよね。棒読みだったし」 「細かいコトを気にすんな」 ワンペだけ見れて俺が見れないなんて不公平じゃまいか。 どれ、お顔はいけーん。 部屋に足を踏み入れレーヴァティンを翳せば美人さんの全容が浮かび上がった。 「……」 「どう?美人さんでしょ」 「…………」 「―――?どうしたの」 無言になった俺にワンペは不思議そうな口調で問い掛ける。 俺が無言になった理由は簡単、知ってる人間だったからだ。 目隠し、耳当てが着いてても俺に好意を抱いてくれた人間を間違えるハズはない。 レーヴァティンを左手に持ち替え右手を伸ばせば、気配を察したのか暴れ出す美人さん。 よく見れば足も縛られているので、暴れると言ってもイモ虫のダンスのようだ。 時折「いやっ!」とか「やめて!」とか言ってるけど気にしなーい。 俺は暴れるイモ虫の背中を右足で踏みつけて動きを止める。 「鬼畜がいるお」 うるさいな。左手はレーヴァティンで埋まってんだから仕方ないだろ。 失礼なコトを言うワンペをスルーしてイモ虫をイモ虫たらせている目隠しと耳当てを一気に引き剥がす。
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