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「話しても聞かないとは、さすがはレーヴァティンの契約者ということか」
別にレーヴァティンとか関係ねーよ。ただ、お前の遣り方が気に入らんだけだ。
「これはあれか、ここを通りたければ儂を倒して行けぇい!って感じか」
「そうだな。倒せるものなら倒して行くがいい」
おおっ、余裕綽々って感じだな。よっぽど自信があるんだろう。
「そんじゃ、お言葉に甘えて強行突破させてもらいますかね」
フィアを降ろしてワンペをその肩に移動させる。暴れるのにワンペがいると邪魔いからな。
そんな心配そうな目で見るなフィアよ。不覚にも萌えちゃうじゃまいか。
腰を落とし半身に構えるとシックスを見据える。
シックスは自然体。特に何かしようという挙動は見えない。
むしろ後ろの二人が警戒から構えをとっていた。
「一対三でおけ?」
「そうだな。別にエルステッドとで二対三でも構わないぞ」
「一対三で充分!」
床を蹴り右拳を握り締めシックスに襲い掛かる。
「シャーんなろー!」
腹部目掛けて繰り出した右拳はその腹に吸い込まれることなく、シックスの前に出て来たセブンデイルの左手により弾かれた。
だが、そんなのは想定内。素直に殴らせてくれるなんて思ってませんよ。
弾かれた右拳は勢いもそのままに後方へ。左足を一気にセブンデイルの正面に踏み込んで震脚、左肘を内側から抉るように鳩尾へと叩き込んだ。
八極拳テラツヨス。
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