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「お前が神の手先だってのか」
レーヴァティンは振り上げたまま、俺はシックスから情報の引き出しに掛かる。
「ああそうだ。私は神に選ばれた神の代弁者!私こそが現代のキリストなのだよッ!」
ああ胡散臭い。
だが、突っ込むのは我慢だ。
「神は何を望んでいる」
「知りたいか!?神はな……ラグナロクを望んでおられる!」
ラグナロク?審判の最終決戦だっけか?それはハルマゲドンか。少なくともネトゲじゃないのは確かだろう。
「そんなモンお前一人で起こせると思ってんのか」
起こせると思ってんなら病院送りだ。もちろん精神科。
「当然私だけでは無理だ。……しかし、同調する契約者が百人もいればどうだ。個々の力は一騎当千、アーティファクト次第では一人で一国を滅ぼす事も可能だろう!」
……それはマズいな。
レーヴァティンの力を使えば総人口が世界一のパクりが国技の国も余裕で滅ぼせる。
スイカやテレビのように爆発させてやれば良いだけだ。
そんなのが百人も居れば確かに世界を震撼させることも出来るだろうが……
「それじゃ世界征服は出来てもラグナロクは引き起こせないだろうが」
防御に長けたアーティファクトなら核爆弾にだって耐えるだろう。放射能は知らないけど。
そんな規格外が百人居れば世界征服も可能だろうが、それはラグナロクではない。ただの侵略戦争だ。
「契約者以外、総ての人類がデーモンになったとしたら?」
人が魔物に……?
そんなコト出来るわけが、起こり得るハズが―――
「神はソレをお望みだ」
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