outside『進化』

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「なんでシックスを殺した」 コイツらの関係は上司部下だったハズ。それなのに助けるどころかトドメを刺しやがったのは何故だ。 「貴方には関係の無い事です。『沈黙は金』。日本語には素晴らしい言葉が有るとだけ言っておきましょうか」 つまり口封じの為に殺したってコトか…… 「お前の上司じゃなかったのかよ」 「そうですね。役職の上では上司でした」 役職の上でってコトは違う場所なら立場が逆とでも言いたいのか。 「さて、それではあなた方にはシックス殺しの犯人として此処で死んで頂きましょう」 ちッ、そんなトコはお約束な展開なのかよ。 だがな…… 「今の俺にお前如きが勝てると思ってんのか」 今の俺は限界突破した状態だ。ぶっちゃけ今なら四谷さんにも勝てるだろう程にレベルが上がっている。 「今のままでは難しいでしょうね。今のままでは……」 そんな状態の俺に対して勝算があるだと。 「ならやってみろよ!」 変な技を使われる前に倒してやんぜッ! 俺はセブンデイルに向かって床を蹴る。 「アガシオン、権天使アルケー」 斬り掛かったレーヴァティンの刃が届く直前、セブンデイルが呟くと同時に一枚の白い大きな翼が俺を横殴りに叩き付ける。 「くッ……はぁッ!」 壁に叩きつけられた俺は視線を上げれば、そこには白い大きな片翼を背中から生やしたセブンデイルの姿。 「素の状態では勝てませんが、この状態ならば貴方など敵ではありません」 フルンティングの切っ先を此方に向けてセブンデイルは不敵に笑った。
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