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「何しに来た!?こんなトコまで追い掛けてきても金なんてないぞ!なんせ無職だからな!」
うん、言ってて自分で悲しいわ。
「何しに……って、レーヴァティンを奪いにだったけど、もういいわ」
レーヴァティン?
またそれか。持ってないってのが分からんのか?だいいち、そんな武器持ってたら空港で没収されるっつーの。
「せっかくだからレーヴァティンを使ってworkして貰いましょ」
……は?
「うん、それがいいわ」
…………はぁ?
「まあ、落ち着け」
どんどんと話を進めていく女の子に待ったを掛ける。
「えっと…フェラだっけか?」
「フィアよフィア!vierフィア!」
おむ、間違えちったらしい。鬼の形相で睨んできよる。
「とりあえず落ち着け。俺はそのレーヴァティンってのを持ってない」
「これだけenergyが漏れてるのに持ってないなんて言っても信じるわけ無いでしょ」
「って言われても、持ってないものは持ってないとしか言えんのだよな」
俺の様子から嘘は言ってないと見たのか押し黙るフィア。
つか、本当に持ってないしね。
静かな室内、言葉を発さない俺と俯き考え込むフィアの間に微妙な空気が流れる。
数分も過ぎただろうか、不意にフィアが顔を上げた。
「linkがまだなのね!?」
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