11369人が本棚に入れています
本棚に追加
何だか外が騒がしいが、何かあったのだろうか?
「Artifactってのはね、いわゆる神話に出て来るような武具の総称よ。ユーヤも聞いたことくらいあるでしょう?」
そんな中、ベッドに腰掛けたフィアは人差し指を立てて説明を始めた。
「ああ、ゲームでもよく出るしな。エクスカリバーとかゲイボルグとかそんなんだろ?」
俺はフィアに向かい床に胡座で座る。
目線の高さの関係で再び桃源郷が垣間見えるが口には出さない。
なんたって紳士(変態という名の)だからな。
「yes それよ。それら神代の武具を総称してArtifactと呼ぶの」
「なるほど。で、そのアーティファクトの中のレーヴァティンを俺が持っている……と」
「Understandが早くて助かるわ。そこでQuestionよ、何か身に着ける物で外れなくなった物はない?」
言われて俺は右手を見る。
そう、あの指輪だ。
日本に帰ってきてから外そうと何度か試みたが、石鹸、洗剤、グリス、ローションと何を試しても外れないのだ。
それはもう体の一部のように。
まあ、特に不便もないからそのまま放置してたが。
「これだな。あの石碑のトコで見つけた。どうやっても外れん」
右手を前に差し出すとフィアは中指に嵌った指輪を見て頷く。
「それよ。それがレーヴァティンのArtifactだわ」
ほむ。しかし、指輪だぞコレ。どう見ても剣には見えん。
最初のコメントを投稿しよう!