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「ちょっと、大丈夫……?」
痛みの収まりつつある頭を上げれば、そこには先ほどの女の子の姿。
心配そうに俺の顔を覗き込んでいるが、当の俺はそれどころではない。
短いスカートを下から見上げることにより、桃源郷が眼前にあるのだ。
未だ残る頭痛と身体の痛みもそのままに俺は桃源郷を堪能することにした。
ふむ。水色と白のストライプか、なかなかセンスが良い。
しかし、ここは敢えて言わせてもらおう。
「純白こそが神であると!」
ボグッという音と共に揺れ落ちる視界。
おや?頭がまた痛い(外傷的な意味で)。そして眼前にあった桃源郷が地面に早変わりだ。
「な…なに見てんのよ!」
どうやら持っていた杖でぶん殴られたようだ。
つか、女の子なのに武器で人の頭を殴るのはどうかと思うよ。
普通の人なら死んじゃうよ。
いや、マジで。
まあ、俺はどうやら普通じゃなくなったらしいから大丈夫だけど。
何はともあれ、いきなり人の頭をぶん殴るような女の子にはお仕置きが必要だと思うわけですよ俺は。
パン…桃源郷を見たから?
別に見たくて見たわけじゃない。頭を上げたら見えただけだ。
そんな見られて怒るくらいなら始めからミニスカートなど穿くなと小一時間。
よし。頭と身体の痛みは完全に引いた(殴られた外傷含む)。
お仕置きターイムの始まりだ!
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