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「…本当にレーヴァティンと契約されたんですか?」
弥栄さんの声は微妙に震えていた。よく見れば顔色も先程までとは違い、少し青ざめているように見える。
「え、いや…そうですけど」
なんぞ?レーヴァティンと契約すると、漏れなく村八分がプレゼントされますってか?やかましい。
「そんな……」
ガタンと座っていた椅子を後ろに倒し後退る弥栄さん。
辺りに目をやれば、他の人達も壁に張り付くように俺を見ている。
これは……
「がおぉぉぉぉぉ!」
両手を上げて叫んでみた。
「きゃー!」
「うわぁ!」
「逃げろー!」
「ひぃぃぃ!」
あら面白い。わたわたと逃げようとする様子が笑える。見ろよ、人が虫のようだ。
右も左も分からない俺に向けられた嫌な感じは今のでチャラって事にしておいてや―――スパーン!
「いったい何やってんのよYouは!?」
後頭部にフィアの強烈なツッコミが入り、完全に油断していた俺は前のめりに倒れてしまった。
「痛いじゃまいか」
「Youはアホなの!?馬鹿なの!?foolなの!?驚かせてどうすんのよ!?」
「いや、だってなんか嫌な感じだったしー……」
「レーヴァティンの契約者なんだからそれくらい我慢しなさい!」
なにそれ、レーヴァティンって契約したらマゾ属性も付加されるわけ?
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