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「……何ですか、このクソ野郎は?」
多少共感する部分が無いことは無いが、大部分が人として終わってる気がする。
「先代のレーヴァティン契約者の考察よ。レーヴァティンは過去に2人しか契約者がいない上に、先々代はどんな人物だったか記録も残ってないのよ」
ふむ。俺で3人目ってコトか。それにしても先代酷すぎだろ。
その煽りを俺が受けるとかありえん。
「とりあえず先代のコトは理解した……で、何で俺がこの扱いなのかを聴こうか」
未だ壁と同化しようと努力する面々を余所に、こうなる事が分かっていたのかフィアはニヤニヤと薄笑いを浮かべながら口を開く。
つーか、こいつも大概性格悪いよな。
「easyよ。確か言ったわよね?Artifactは契約者を選ぶって。つまり、レーヴァティンに選ばれたユーヤは先代のようになる可能性がある…と。そゆこと」
「そゆことってなぁ……先代は先代、俺は俺だろ」
「ユーヤがそう考えても、他のみんなはそう考えないってコトよ。あ、私は信じてるわよ」
取って付けたように言うなし。
とりあえず現状としてはこの雰囲気を何とかせねば。他の有象無象はどうでもいいが、弥栄さんからのあの眼差しは悲しすぎる。
「んー…怖くないですよー。おいでおいで」
「ムツゴロウさんか!?」
再びスパーンと叩かれる後頭部。痛いなもう。
つか、よくムツゴロウさんを知っていたなフィアよ。最近じゃテレビでも見かけないのに。
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