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「それに日本人でありながら海外のアーティファクトと契約された一ノ瀬さんは珍しい部類に入ります」
「そうなんですか?」
三宅さんの言葉に俺は軽く驚いてみせる。やっぱ軽くリアクションがあった方が話しやすいじゃん?
「はい。日本人で確認されている契約者のほとんどが日本発祥のアーティファクトと契約しています。と言っても、一都道府県に一人から二人。多くて四、五人程です。総数で言えば五十人も居ません」
ふむ。全国合わせても五十人いないのか。そりゃ少ない。
「その中で海外アーティファクトの契約者は一ノ瀬さんを含めても片手で足りるでしょう」
あらま、俺って何気にレアな存在なのね。
「……一ノ瀬さんがいるじゃないですか!」
おおぅ。なんぞ弥栄さん?突然大声出してからに。
「しかし、一ノ瀬さんはまだ訓練も受けておりませんし―――」
「大丈夫ですよ!レーヴァティンですよ!いくら訓練してなくても低級の魔物くらいなら余裕でしょう!」
弥栄さん興奮し過ぎ。もちつけ。そして二人で話を進めるな。俺にも分かるように説明しろし。
「確かに……一ノ瀬さん、お願いできますか?」
だから、ちゃんと分かるように説明しろと小一時間。
「俺に現場に行けと?」
違うって言ってよね。行きたくないわけじゃ無いんだからね。
「是非ともに」
詰んだぽ。
今日は厄日か?フィアから始まって追い込まれるイベントしか発生しねえぞ。
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