異変

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  「ありはる~」 肩を並べ仲良く前を歩く在原と大野に無神経にも絡んでいくのは俺の前を行く井川という男だ おっと、ちなみにありはるとは在原 悟のありと大野 春子のはるをもじったものだ といってもこの二人に対してこんな呼び方をするのは井川くらいのものなのだが.... 「ありはる~」 井川と同様、こんな呼び方を口走り在原の肩を叩き二人の横を走り去っていくのは ....俺 だってノリって必要だろ? て、自己弁護 こんな俺たちに不快感MAXな眼差しを向ける在原 一緒にいた坂下は少々苦笑いを浮かべながら俺たちについてくるのだった そろそろ授業開始のチャイムが鳴るだろうという頃 俺たちは教室に走り込んだ 俺の席は一番の後ろの廊下側から二番目。 その隣、つまり廊下側の一番後ろ通称“VIP席”は坂下である 俺たちは二人で一番後ろの並んだ席へ走り荒く座る 一呼吸おき授業の準備をしながら談笑に励む
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