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「どうだった~?」
妹が覗き込もうとするのをなんとか防いださちこの心には、
諦めの気持ちが漂っていた。
…もう、痩せるのなんて一生ムリだ。ずっとデブとして生きていくしかないんだ…
「お姉ちゃん?」
さちこは
そのまま冷蔵庫へと向かっていた。
…どうせデブでブスだよ。わたしなんか、わたしなんか…
さちこの手には
さっき食べていた板チョコが握られていた。
ストレスが溜まった典型的なデブは、こうして食べ物に逃げ、ストレスを発散しようとするのだが…
「ちょっと!そんなに食べたらもっと太るよ!痩せる気ないの?」
そう。
デブというコンプレックスに対して抱いたストレスを食べる事で発散した所で、
体重は余計増え悪循環になってしまうのだ。
…どうせ、どうせわたしなんか…
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