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ある、冬の夜。 某つたやの建物から、一人の少年が出てきた。少年はマフラーを巻いて手袋をした手につたやの青い袋を持っている。 鋭く冷えた夜風が吹き抜けて、少年の暗い茶色の髪を揺らした。 少年の名は、織崎 諒(しきざき りょう)。市内の私立高校に通う一年生だ。 1人で暮らしているマンションへと歩いていると、ふいにその足が止まった。 .
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