第一章

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世の中って奴は理不尽な事だらけとは思わないか? 自分のしたい事は出来ないのに、したくない事ばかりが次から次へと転がりこんできやがる始末だ。 本当にくだらねぇ。 いっそ滅ぶかしろってんだよ。それが無理なら、俺を大金持ちにして下さい。それも無理なら彼女を下さい。マジで、お願いしますです。神様仏様先祖様ーー!! ………………………………無理だよな。 そんな、広大にして無限な宇宙様からしてみれば鼻で笑われそうなちっぽけな悩みを抱えて日々を生きている俺は、荒川 亮(アラカワ リョウ)と言う名の人間だ。 ―――たが 「それがどうした?」 たとえ鼻で笑われようと俺にとって死活問題なのだ。 明日を生きれるかの瀬戸際なのだ。もし、今のを聞いて、鼻で笑う奴が居たら、俺がそいつの眉間にミカンをすり付けてやるよ。こんちくしょう。 俺は、暗く負の感情しか湧いてこない自分自身の醜さに泣いた。いや、泣いてない。 「ぐっふぅー、べっ別に泣いてないんだからね!?」 今のは、気持ち悪いな。流石に俺も吐きたくなった。 若干気持ち悪くなりながらも、俺は自分の家へと歩みをすすめた。 今日は厄日だった。
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