第一章

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学校だった。 平日の学生にとっては当たり前の1日が始まったが、如何せん、今日はついてなかった。 何故か、授業中寝てたら叩き起こされた。それだけなら良かったが、うちの担任がなんと罰としてグラウンド30周だとか言ってきやがった。 あー、勿論走ったさ。俺は無条件でクラスの笑い者にされた挙げ句に放課後は学校の草むしりまでやらされたのだ。 無駄な乳酸素運動と俺に貴重な時間を使わせやがって、憶えていろよ。 しかし、足が痛い。当たり前だ。あれだけ走ったのだから、既に俺の疲労はピークを達していた。 あー、家に着いたら寝るぞ。絶対にだ。 俺は心の中で決意し、棒の様な自分の足に鞭打って歩き続けた。 そして、自分の家付近まで来た時に俺はある違和感に気が付いた。 「あ?何だ。あれは?」 何故か、家の目の前に無駄にバカデカい引っ越しか何かで業者が使うような段ボールの箱が、俺の家の前に置いてあった。 しかも、マジックペンで「ひろってください」と書かれている。 「いや、意味が分からん」
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