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裕次郎『バトルシップ- 天変地異 -!!』
頭にはフルフェイスヘルメットのような鋼鉄の兜。
右腕にはハンマーの様な鈍器、左腕にはロングソードを握り、背中からは翼の様に様々な武器やミサイルが顕現していた。
全身鋼鉄の鎧…いや、その精密さからは機械と形容するのが相応しい姿。
『機械人間』山内 裕次郎。
彼は槙達の行った魔界ではなく、『機械皇帝ガイル』率いる機械国から派遣された、世界のバランスを守り、この世を救う救世主の助けをする役目を背負った『調律師』なのである。
そのいつぞや現れる救世主の為に働かなくてはいけないことに些か苛立っていたが、現実離れした力を得た槙達がそれに値するのではと、内心では期待半分不安半分なのであった。
そんな裕次郎の両肩口から覗く二本の巨大な大砲。
それは大口を開けて、その体積をも上回る熱光線をアレスに向けて放っていた。
???「最悪の事態ですね。法王殿。」
???「ああ、準備は万端かね?『シャドウクロス』よ。」
普段なら嫌気が差すその呼び名に、今回は願いを込めて頷いた。
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