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自分の部屋の前で行くとゆっくりとニールは扉を開けた。
ニールの部屋はシンプルだった、真ん中にはベッドに周りには本棚と机、机の上にはパソコンが乗っている。
足音をたてずにいつも寝ているベッドへ近づく。
ベッドには、シーツをすっぽりとかぶり小さな刹那がベッドのど真ん中で寝ていた。
「せっ、つな、ちゃぁーん…」
シーツを静かに刹那の体からはがすと小さく体を丸め寝ていた。
「ぶはっ!やっぱり刹那はかわいいな!かわいいな!」
「ん…っ…」
「おっ?」
もぞもぞと刹那は体を動かすと、目を覚ました。
「おはよう、せっちゃん♪」
「…にぃちゃ…ふぁ…おあよ」
片目を手の甲でぐしぐしのこする。
「だぁぁ!かわいいだろ!かわいすぎんだよ!」
ギュッと起きたばかりの刹那を前から抱きしめる。
「せっちゃんもぎゅっ!だよ」
「あぁんもう!かわいいよせっ…」
「うるせぇんだよ!このショタコン!!」
「グハッ!!!!!!!」
いつの間にか部屋に来ていたハレルヤは、朝からうるさいニールを後ろから一発殴ってやった。
「痛てぇな!!」
「こっちゃあ!うるさくて寝てらんねぇんだよ!」
「はれにぃけんかめっ!!」
「うるせぇよ、チビ黙ってろ!」
「ち、ちびじゃないもん…」
「あぁ?チビはチビだろ、チビ」
そうとう機嫌悪いのかハレルヤは刹那をイジメ始めた。
「せっちゃん…ちび…じゃ…な、い…ふぇぇ」
刹那の大きな可愛い目にはどんどん涙が溜まっていく。
「あぁ、ハレルヤが刹那泣かした!せっちゃん泣いちゃダメだぞ!泣いたら負けだぞ」
「泣け泣け、弱虫」
「ハレルヤ、お前なぁ…」
「ふぇ…うぅ…あぁぁぁ!はれにぃがいじめたぁぁ!」
「あぁぁ、うるせぇうるせぇ」
頭をかきながらハレルヤは、部屋から出て行った。
「おいっ!ハレルヤ!」
「ふえぁぁぁぁ!」
泣いている、刹那を抱っこしあやし始める。
「あぁ、泣き止め泣き止め!あ、そうだガンダムになりたいんだろ?泣いてると赤い彗星さんが刹那をさらいに来ちゃうぞ!」
「いやぁだ…ヒック…」
「んじゃ赤い彗星さんが来る前に泣き止もうな?」
「う…んぅ…」
今度は、両手で両目を手の甲でこする。
「ないてないよっ!」
「よし、えらいえらい、ハレルヤにはアレルヤから叱ってもらうかな」
「うんっ」
「じゃ、ご飯食べよう」
「ごはんまだだよ?」
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