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【終幕】
それから・・・・。
カインという男は遺品の着物を彼女の古里へ運ぶといい、グレンに許可をもらって屋敷に戻った。
何度も自分のせいだと悲しく呟いていた。
彼女の幸せを願っていた。だから結婚もしなかったそうだ。
ただ、彼女が最後に囁いた言葉は『幸せでいて下さい』だそうだ。
彼女が幸せを願うなら、最後までいきると言った。最初から死ぬつもりだったらしい。
悪魔は二人の魂は喰えなかったが満足みたいだった。約束通り肉体は悪魔のものになったからだ。
魂が神に拾われたかは・・・・僕は知らない。
聞きたくないと悪魔に言ったからだ。
帰り際に悪魔は“お前もこっちよりだなぁ”と言った。
僕はどっちに片寄っても、今、この瞬間を一生懸命に生きることが大切だと考えるから、悪魔の言葉は気にならなかった。
あぁそうだ、カメラマンはどうなったかと言うと、警察署長のグレン・ハンフリーによって釈放された。
ちゃんと仕事場には話を通してもらったらしく無断欠勤にならずにすんだらしい。
ただ、グレンの事件真相話に納得できず、僕や事件の事を探っているみたいだ。このカメラマンは普通に首を突っ込んで損するタイプだ。
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