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あの時も・・・・ん~・・・・話が長くなるのでこれはまたの機会に話そう。
-数日後の朝-
何時ものように、ソレイユの作る朝食の匂いがする、今日はブレスが新聞を寝室まで嬉しそうに運んできた。
コラムの覧がふわっと開いた。カーテンの隙間から光が漏れてくる、光があたる場所に、短い文章が載っていた。
『神様を愛し信じます。ありがとう、わたくしの愛するかた達』と書かれていた。
読み終わると文字は何時ものように消えていった。
僕はブレスを撫でると、寝室の窓からこぼれる朝の光を眺めて一呼吸した。
ソレイユの暖かい声が聞こえる。
急いで支度して食卓につくとソレイユは僕の顔をじっと見つめて話し掛けた。
「今日は・・・・」
「なんだい?ソレイユ?」
「今日はいい日になりそうですね」
そう言って、ソレイユはにっこり笑うと、僕のカップに暖かな珈琲を注いでくれた。
僕の幸せにしたい1日が始まった。
-数ヶ月後-
一冊の本が飛ぶように売れた。
「この本の女性、健気で知的で美しいですね~」
「いやいや、男爵の一途な思いこそ素晴らしい」
本の題名は【異国の太陽】内容は、日の国に住む異国の女性が男爵に恋をして、一度は諦め死の淵にたつ、しかし男爵も彼女の想いを汲み取り、最後は結ばれる話だった。
「それにしても、作者は誰なんでしょうなぁ、会ってみたい。」
「いまだに、イニシャルだけで素性も明かされてませんからね~」
「だから神秘的で楽しいんですよ、この作者のシリーズは」
町中、ラブロマンスの物語に燃え、人々はこの本と作者について四六時中語っていた。
ある書斎の窓が少し開いていた。
パラパラと風で原稿がめくれていく。
最後に残った一枚の用紙に、著作、オズワルド・セシルと書かれてあった。
下のテラスから綺麗な女性の声が聞こえる。
「オズ~、珈琲が冷めてしまいますよ~」
「わかった、今行くよ、ソレイユ」
僕は愛犬と一緒に、太陽の様な女性のそばへ向かった。
🔚
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