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【不変】
警察署につくと、お得意さんが手を振って近づいてきた。
警察長のグレンだ。
「やぁ、いつも助かるよ、君ようの事件だよ」
「そうみたいだね、身元不明の異国人女性遺体の事だろ?
ちなみに今日はどんな感じなんだ?」
軽く挨拶を交わし、辺りを見渡した。慌ただしそうに、働く中で、僕はこれから向かう方向を見つめた。
「遺体がね、綺麗なのさ」
「?」僕は首をかしげた。
困った顔で、彼は話を進めた。
「一週間たっても腐らないんだよ、遺体がね」
普通の者なら、かなり驚くだろうが僕は静にわかったと頷き、案内を頼んだ。
死体安置場所につくと、そこには黒髪の綺麗なお人形見たいな女性が横たわっていた。
死んでいるのが不思議なくらいだ。
カメラマンが海を撮影中、とても艶やかな服が見え、人とわかり連絡したそうだ。
何故か遺体には東洋の着物という衣服が着せたままになっていた。
着物は海から引き上げたときに、直ぐに乾いたらしく一度は脱がせたのだが、分け合って、また着せてるそうだ。
カメラマンはまだ警察署に身柄を置かされている、外に漏れるとやっかいな状況らしい、その理由はコレだった。
グレンはナイフで横たわっていた女性の腕を切り付けた、すると、傷口が直ぐにふさがっていった。
最初の検察官が、検視をした時に、叫んでしまい、聴取を受けていたカメラマンが目にしてしまったらしい。
カメラマンを家に返す事もできなくなるわ、何度も検視を試みたがメスを入れても直ぐに肉が繋がり、みなが気味悪く感じて、お手上げになるわで、僕を呼んだのだった。
一通り内容を聞き、遺体の前にたった。
「さぁ、どうぞ、彼女の死を読み取りたまえ」
グレンがそういうと同時に、僕は不変死体にそっと触れた。
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