【恋える思い】

7/13
前へ
/24ページ
次へ
【正体】 また、遺体が語りだした。 『あなたは・・・・神様ですか?何故わたくしの思いが伝わるのですか?わたくしはまだ死んでないのですか?』 「なんでだろうね、僕も聞きたいよ。」 『わたくし、彼の人とあいとうございます。神様ではなく彼の人に会いたいのです。早く会わせてくださいませ』 「警察に任せておいたよ」僕は曖昧な答えを返した。 『・・・・ありがとうございます。 ところで、あなた様はなんでそのような力がおありなのでしょうか?聞き問うございます』 「聞きたい・・・・ねぇ。」 少し間をおいて僕は言った。 「・・・・いい加減この子から離れなよ、誘導尋問は嫌いなんだ」 『?』 「君、この子の思いを濁すのやめなよ」 “なぁーんだ・・・・ばれてた” 死んでいる少女の遺体から声が漏れる。 目が開きゆっくり起き上がる。 彼女の中にいるものが話しだした。 中にいるもの、それは僕の嫌いな黒い黒い悪魔。。 “やぁ、久しぶり~会いたかったよ~” 少女の口には似合わない口調が漏れる。 「・・・・君、何してるのさ」 “我はこの子の救世主になっているのさ” 「この遺体を腐らなくしてるのは君か?」 “まぁね~” 「そそのかしたのも君だろ」 “正解!会いたいと願い続けてたからね、肉体をもらう代わりに、男の所へ運んであげたのさ” 「最低だな」 “あはっ、それ、我には誉め言葉だよ~。それに肉体は死んだ人間にはいらないでしょ~。 だからね・・・お前は手出しすんじゃねーぞ、男と会わないと喰えねーから” 「・・・・手の込んだことだな、君なら恋人にすぐ合わせる事が出来るだろう」 “・・・・ただの趣味さぁ、男がどうでるかとか、ね☆人間て醜くて面白いからなぁ” 僕はそれだけではない気がしたが、その場は静に話をおわらせた。 「悪趣味には付き合ってられないので、失礼するさ」 “そうしてくれ、メインデッシュが腐ってしまうからね” そう言って先ほどグレンに切られた所を舐めていた。 僕は、気になる気持ちを押さえながらソレイユのまつ自宅に戻った。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加