4人が本棚に入れています
本棚に追加
【正体】
また、遺体が語りだした。
『あなたは・・・・神様ですか?何故わたくしの思いが伝わるのですか?わたくしはまだ死んでないのですか?』
「なんでだろうね、僕も聞きたいよ。」
『わたくし、彼の人とあいとうございます。神様ではなく彼の人に会いたいのです。早く会わせてくださいませ』
「警察に任せておいたよ」僕は曖昧な答えを返した。
『・・・・ありがとうございます。
ところで、あなた様はなんでそのような力がおありなのでしょうか?聞き問うございます』
「聞きたい・・・・ねぇ。」
少し間をおいて僕は言った。
「・・・・いい加減この子から離れなよ、誘導尋問は嫌いなんだ」
『?』
「君、この子の思いを濁すのやめなよ」
“なぁーんだ・・・・ばれてた”
死んでいる少女の遺体から声が漏れる。
目が開きゆっくり起き上がる。
彼女の中にいるものが話しだした。
中にいるもの、それは僕の嫌いな黒い黒い悪魔。。
“やぁ、久しぶり~会いたかったよ~”
少女の口には似合わない口調が漏れる。
「・・・・君、何してるのさ」
“我はこの子の救世主になっているのさ”
「この遺体を腐らなくしてるのは君か?」
“まぁね~”
「そそのかしたのも君だろ」
“正解!会いたいと願い続けてたからね、肉体をもらう代わりに、男の所へ運んであげたのさ”
「最低だな」
“あはっ、それ、我には誉め言葉だよ~。それに肉体は死んだ人間にはいらないでしょ~。
だからね・・・お前は手出しすんじゃねーぞ、男と会わないと喰えねーから”
「・・・・手の込んだことだな、君なら恋人にすぐ合わせる事が出来るだろう」
“・・・・ただの趣味さぁ、男がどうでるかとか、ね☆人間て醜くて面白いからなぁ”
僕はそれだけではない気がしたが、その場は静に話をおわらせた。
「悪趣味には付き合ってられないので、失礼するさ」
“そうしてくれ、メインデッシュが腐ってしまうからね”
そう言って先ほどグレンに切られた所を舐めていた。
僕は、気になる気持ちを押さえながらソレイユのまつ自宅に戻った。
最初のコメントを投稿しよう!