【恋える思い】

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【迷い】 電話がなり、身元と男の場所がわかったと知らせがきた。 僕は彼女が魂を喰われるとわかっていたが、なんとなくそれでもいい気がしていた、神の下でも、願い続けた来世でも、今生でも結ばれないのなら、彼女が苦しいだけだと思ったからだ。 ブレスが足元に近寄り鼻を擦り付け遊んで欲しいとねだっていたが、頭を撫でて僕は机にうつ伏せになり遊んでやらなかった。 ソレイユはフレンチ・ブレンド(珈琲)とママレード付きのスコーンを運んでくれた。 「ねぇ、ソレイユ・・・・僕は罰をうけないといけないかも」 ソレイユは首をかしげて言った。 「ブレスと遊んであげないからですか?」 すっとんきょうな答えに苦笑した。 「いや、それは関係ないよ」 珈琲を一口含みまた話す。 「罪を重ねようとしてるものがいるんだ、僕には関係ないし、事件は解決しているから最後まで付き合わなくていいんだ・・・・」 苦い顔をする。 「でも、気になっているのでしょう・・・・。 幸せにしなくてもいいから、見てあげてください。 せっかく持ってきた珈琲を暗く飲みながら、落ち込む姿を見たくありませんから、私の為に見に行ってあげてください」 ソレイユはにっこり笑ってでていった。 僕は書斎から見える空を眺めてぼんやり思う。 ソレイユは僕みたいな力はなくて、僕に触れなくても僕を理解して、僕の好きな言葉をくれる。だから好きだ。 冷めないうちに食べおわると、手帳とコートを片手に男のいる場所へ向かった。
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