プロローグ

2/4
前へ
/27ページ
次へ
第80回清祥高等学校入学式 正門に立て掛けられた筆で書かれた看板を横目に、アル・ルナ・実加の3人は、正門を通り過ぎた。 3人は、受験の時と、合格発表の時と同じように、いや、それ以上に注目の視線を浴びていた。 いくら、日本に外国人がいるのが当たり前であっても、公立高校に外国人が混じっているのは、目立つらしい。 まあ今に始まったことではないので、3人は……というか、うち1人は、恥ずかしそうに俯きながら……視線を無視していた。 体育館に向かいながら、今日から3年間を過ごす校舎をゆっくり見る。 3階建ての教室棟が、正門から見て右側にある。渡り廊下で職員室や、保健室などがある事務棟と繋がっているが、手前が事務棟。奥が教室棟だと、高校のパンフレットに書いてあった。 体育館は、正門から見て左側に位置する。体育館の奥にプールがあった。 教室棟の向こう側に校庭があり、奥には、部室棟があった。運動部・文化部共に使える部室棟だ。 体育館とプールの間には、運動部用の合宿施設がこぢんまりとあった。 ざっと目で追いながら、3人仲良く体育館の中へ入って行った。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加