第19章 世界を傾ける力

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   くそ、どういうことだ……。  あの時計みたいなのは異能の効果時間でも計れるの、か?  いや、それよりも握った装甲から弾き飛ばされた力は今日三度目の感触。  一度目は世羅。  二度目はカフカ。  その種の見えない力……。  再びレイチェルが口を開く。 「ワタシの《フロッティ》はワタシ専用。他人が触れた場合は直ぐに拒否する。そのうえ破壊はほぼ不可能。幾ら神域の能力といえどね。《Temporal Manipulation 》の効果は今握った間で大体三時間程度を計測。これは貴重な情報」  観測してやがる……。  コイツ自体がサイボーグなんじゃないかと思った。  再び、俺の目を見た瞳は心の中まで覗かれているようだ。 「さて、データは後日幾らでも取れる。確保に移らせて貰うわ。あまり強くやり過ぎると死んじゃうか……」
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