第19章 世界を傾ける力

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   投げやりになる弱い自分はもういらない。  動けぬ身体。  痺れる思考。  だからどうした?  関係ない。  俺がやるべき事はひとつ。  全てを。  譲れない、そしてかけがえのない想いだけで動かす。  想いが現実を凌駕していく。  未来は掴むものだっ!  覚悟を決めた、その時だった。  世界が――光に包まれていく。  強くも激しくもなく、まるで包み込むように。 「――今度はなに?」  レイチェルがこちらに右手を構えたままカフカへと振り向いた。
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