今日もまたいつも通りの一日が始まる

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フォルス家というと世界に君臨する・・・とまでは言わないがこの街に住んでいる者なら誰もが知っているくらいの家柄だ。 故エドワード・フォルスが魔法学の権威でありその発展に大いに貢献したこと、その力の大きさで過去街を何度も守ったことが大きい。 現在は父ゲイル・フォルスがフォルス家全体を管理しており周囲に対する影響力もある。 フォルス家の力は血によるものが大きく、祖父エドワードからゲイルへ、父ゲイルからその子供へと受け継がれた・・・いや、受け継がれるはずだった・・・ フォルス家の子供アルフォードは生まれた時からその才能の片鱗を覗かせていた 魔力の潜在値も大きく1年後の妹が生まれるまでにすでに初級の魔法を発動させるまでに至っていた 妹のメイは母の命と引き換えに生まれた。周囲は悲しんだがむしろ母の忘れ形見として大事に育てられた。 メイにしてもアルフォード程ではないが能力は高くとても仲の良い兄妹だった。 しかし、5年後に事件が起こる。アルフォードが6歳、メイが5歳のときだった。 この頃にはアルフォードはすでに上級魔法の原理を読み解き次の段階へ進んでおり、周囲の期待も高まっていた。 だがある時急にアルフォードの魔力がなくなった。周囲の者は最初は首を傾げていたが、時間が経っても治る気配がなく慌てて術医(魔法系の医者)を呼んだが、結局原因はわからず謎のまま終わってしまった。 その後も術医の治療を受け続けていたが直る見込みがなくなると同時に、父や妹、これまで慕っていた使用人などフォルス家全体に忌み嫌われるようになった これまでの歴史には魔力がなくなる事件はなく病や呪いの類だと結論付けられたからだろう そうして今に至る
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