第8話

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ピタッ お?動きが止まった!! しかし止まったは止まったがピクリとも動かなくなった。 「………おーい。月音ちゃん?」 うん。動かない。 試しに近づいて揺すってみたがやっぱり動かない。 「!!」 これは、チャンスなんじゃ!! 今までは何となく手が出せなかった(妹のような、怖いような感じがしていた)が今なら! そーっと。 後5センチで 「いっ!?」 ガシッと手が誰かによって捕まれ動けないようになった。 誰かとは、言わずもがな月音ちゃんだった。 ヤバい!!しばかれる! 俺は、ギュッと目をつぶった。 「ほんまやんな?」 「………え?」 不意に聞こえた言葉 何がほんまやんな?なの? 「だから、何でも言うこと聞いてくれるんやんな?」 「あ………」 満面の笑みを見せる月音ちゃん。きっと普通の状況だったら可愛いな何て思うんだろうが、今は、あいにくそんなことを考える余裕はない。 何故かって?それは、俺の手が月音ちゃんの手によってギシギシ言ってるし、絶対に裏があるのがわかっているから。 とりあえず、手が折れそうです。
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