第11話

2/9
前へ
/170ページ
次へ
「…………はぁ…。」 「どうかなさったんですか?陽介さん。」 どうしたもこうしたもないだろ!この爺。 お前、昨日まで死んだ魚のような目をしてたのに、今日は輝きまくりだな、チクショー… 「い、いえ。ただ、少し憂鬱に………」 「そうですか?」 「………菊さんは楽しそうですね。」 「はい!」 いつもよりもハキハキした感じの返事を返してくれました。 ホントに元気だな、おい あ、俺はこの頃菊さんと呼ばせてもらっている。 理由は他人行儀だから、ってことになってるが実際は祭典の売り子を断るための条件みたいな感じである。 「あ、そろそろ空港に着く時間でしょうか?」 時計を確認すれば、2時過ぎを指していた。 ついに時間がきてしまったようだ…。
/170ページ

最初のコメントを投稿しよう!

138人が本棚に入れています
本棚に追加