第11話

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「いやいや、菊さん。これ、女物ですよ?」 「それ以外に見えますか?」 つまり女物ってことは俺に女装をしろと? この爺。一回ぐらい手を出してもいいんじゃないだろうか… ニコニコととても満足気に笑いやがって。 とりあえず、俺はバッと拳を菊さんに飛ばした。 ええ。それは素晴らしい位全力でさせていただきました。 しかし バシッ! グッ!!グルグルグル 「えっ!?ちょっと! 何縛ってんですか!?」 「つい、場景反射で」 凄いな! それに、この縄。暴れれば暴れるほどきつくなるんだけど!? 「菊さん!外して!と言うか外せ!」 「少し待ってください。」 そう言って懐からカメラを取り出すと、パシャパシャと写真を撮りだす。 「写真を撮るな!今、資料を今作るな! とりあえず縄をほどけ!」 こうして、この悶着は30分続いた。
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