第7話

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俺がアルさんと呼んだらプクーっと頬を膨らましこう言った。 「さんも敬語もいらないんだぞ!」 「いや、俺のほうが年下ですし…」 「いらないんだぞ! ほら。呼ぶんだぞ! アルって」 「アルさん」 「アル」 「アルさん」 「アル」 「アルさん」 「アル」 「アル」 「アルさん」 「では、アルさんで」 ハッとした顔になるアルさん はめられたと気づいたようでだんだんブスッとした表情になっていった 隣で菊さんが、目にもとまらぬ速さでメモ帳に文字を書いているなんて俺は見ていない… 断じて見ては、いない。 ましてや目が萌えって感じで輝いているなんて見ていない、見ていない。
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