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「それで、予定って何だよ?」
「あー……」
なんとか上手く誤魔化せないもんかな。
だけど、俺あんまり嘘上手くないからな……。
一応やってみるか。
「ちょっと伝説のツチノコ探しに」
「バレバレにもほどがあるわよ」
北条に細目で睨まれた。
結構本気で言ってみたんだが。
しかしこれが通じないとなるとどうするか。
そう悩んでいると、大井が訊いてくる。
「学校の中での用事なのか?」
「は?あ、うん」
「すぐ終わるのか?」
「まあ多分」
「ふーん……。じゃ、待っとくか。北条と水島もいいだろ?」
「いや、別にいいから帰っとけよ。北条は先に帰りたいよな?」
「今この時間が無駄よ。早く行ってきなさい」
何でそんな言い方がきついんだよ。
一体どうなってんだ……。
しかしここでさらに抵抗すると怪しまれるな……。
……仕方ない、諦めよう。
俺は一つため息をついて、
「分かったよ……さっさと終わらせてくるから」
そう言い残して俺は目的地へと向かう。
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