1/7
137人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ

 窓から射し込む朝の光を苦々しい思いで受けとめる。  子宮がきゅんと疼き、お腹に手をやると、私に宿った赤ちゃんが元気よく内側から蹴飛ばしてくる。  同じ血が通うこの子は、私の見る夢を感じ取る事があるのだろうか。こんなにも愛しいこの子を疎んじるはずなど決してないのに、どうして今日もまた。  幾度となく繰り返される悪夢。思えば妊娠を自覚した時からこの悪夢は始まったのだ。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!