いち

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しばらくするとガラッと教室の扉が開き、スレンダーな女性が教室に入ってきた。 「はい!皆さん、お静かに!」 雑談をしていた生徒達が静かになったのを見届けると、女性は黒板に綺麗な字で名前を書いた。 「私が皆さんの担任の、クシャナ・ノアールです。初めてのクラス担任で緊張していますが、皆さんと一緒に頑張っていきたいです。皆、よろしくね!」 ハキハキと挨拶をするクシャナ先生に、生徒達からはパチパチと拍手がおこった。 拍手に照れた先生はウフフと笑いながら、窓の外を指差した。 「じゃあ、さっそく一時間目を始めましょうか。皆、校庭へ移動してくださいね。」 クシャナ先生の指示に従い、皆が教室から校庭へと移動しだした。 「校庭で何をするのじゃろ?」 校庭に移動しながら、吟子はウォンに尋ねた。 「うーん。なんだろうね…。」 そう言いながら、ウォンはキョロキョロと辺りを見ている。 「ウォン、どうしたのじゃ?」 「…え?ううん、なんでもないよ。」 吟子が尋ねると、ウォンは慌てて首を横に振った。 「…良かった。レイはこっちを見てないか…。」 そう小声で呟き、ウォンはホッと息をついた。
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