1本の蝋燭

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「わぁ!サディさん離してくださいぃ」 「さっさっと仕事をしろ、ったく…俺はお前のお守りじゃねーんだからしっかりしろよ」 「引っ張らないでくださいっ!シスターシスタぁ」 嫌がるトアリエの首根っこを掴むと、サディは引きずるようにして部屋を出た。 「お仕事頑張ってね」 最後にそう言うとトアリエは嬉しそうに微笑んだ。 着替えを済まして何となく屋敷の中を歩いた。 扉の開いている部屋を通りすぎようとすると、中にトアリエの姿をみつけた。 「…?」 そっと外から様子を見ていると、どうやら銀食器を磨いているようだった。 真剣な趣だったので、声をかけずにそのまま部屋を通りすぎた。
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