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安倍晴明か。 聞いたことある名前だな… 「…て、安倍晴明??」 そりゃ聞いたことあるはずだ。 神話などが大好きな俺が一番好きな話は『陰陽道』だ。 そして陰陽を使う人の中で最強と呼ばれた安倍晴明の大ファンなのだ。 だが… 「いかにも、私が安倍晴明ですが…?」 「…ご冗談でしょう?」 此処が何処かは分からないが、倒れていたという俺を助けてくれたのは本当に感謝している。 だが、起きて早々変な冗談を言うのは止めてほしい。 「安倍晴明というのは、平安時代に活躍した陰陽師ですよ? 今の平成の世にそんな人がいるわけないじゃないですか」 まぁ、天狐を母にもつ阿部晴明だ。 長生きはしてたと思うが、そこまでだろ。 「え、何を言っているんですか? 平成?って…今は平安ですけれど…」 「は?君も一緒になって冗談を言うのは止めてくれ」 はぁ、それより早く帰らないと心配するな。 外が暗い…。 俺はどんだけ眠っていたんだ。 「ふむ、冗談では無いのですがのぅ。 貴方の知る安倍晴明という人物について教えてもらえますか?」 ん? 晴明ファンの俺に、安倍晴明を語らしたら凄く長くなるけれど…。 それでも良いのか?
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