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(それにしても、相変わらず遠いな。) 俺が講義を受けた教室と研究室はちょうど建物の端と端に属していて、歩いて行く分には少し遠いのである。 「はぁ、やっと着い…………は?」 ようやく着いた研究室前の廊下にはいつもと同じように俺には使い方のわからない機材が置いてある。 しかしドア付近で足を伸ばし、座って目を瞑っているのはどう見ても… 「……守?」 俺の幼馴染で親友の守なのだ。 俺が驚いたのはそれだけではない。守の格好だ。 彼女は大きめのシーツ一枚、しかも上にかけられただけというもので、 どうした? 何があった? と色々考えはしたものの、とりあえずこの状況はマズいので彼女を起こすことにした。 「おい、守起きろ。こんな所誰かに見られたら…。」 「………。」 「……?おい、守……――ッ!」 ……息を…していない…? 「っ……守っ!守起きろって!!」 俺は今のこの現状が信じられなくて、必死にゆすって彼女を起こそうとした。 しかし彼女の瞼はいっこうに開く気配がない。 「……嘘だ。守…まも、守ーーーっ「うっさいっ!!」 バシッ 「い゙っ…!!」 突然背後から思い頭を叩かれた。 「え……。」 俺は…おかしくなってしまったんだろうか。 だって振り返るとそこには… …――目の前で倒れているはずの藤田守がいた。 .
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