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「――…ロボット?」
「そ。自立型ヒューマノイドM107。」
「へー…。」
俺はさすがにまだ少しだけ信じられずにいた。
俺の幼馴染と同じ顔をした女の子…もといロボットが目の前で背筋をピンと伸ばして座っているのだ。
その隣で何食わぬ顔をして俺の持ってきた弁当を食べているのは「本物」の藤田守だ。
ちなみに部屋に入ってすぐに守がロボットに服を着せた。
「マモリ。これはなに?」
「!!」
「何、じゃなくて、誰、って言うの。これは佐伯翔。さえき、しょう。」
「サエキ…ショウ。……ショウ。ショウ!ショウ?」
いきなり俺を指差すかと思ったら今後は首をかしげながら俺の名前を呟きだした。
たどたどしい口調や行動が好奇心旺盛の子供のようだ。
「まだ生まれたばかりの赤ちゃんも同然だからね。こうして教えてあげなくちゃいけないんだ。」
「ふーん。…ところでさ、なんでコイツ造ろうと思ったの?」
「暇つぶし?」
「そうですか。」
(暇つぶしでこんなのが造れるんだったら俺だって造るわ!!)
たまに、守の思考回路は俺には理解できない。
「あぁ、そうだ。カケ、ついでだから名前つけてよ。」
「え。それって結構重要じゃね?てか無いのかよ。」
「頼んだ。」
「まじですか。」
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