序文― Let's start!―

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封筒は封がされていなかった。いや、封がされていた封筒が開けられていた。 祖父が書いたのではなく、送られてきたもののようだ。 「……む?」 宛名を見ると、自分の名が見える。 不思議には思ったが、中身を見ることを優先し、細く折り畳まれた書類を取りだして、文字に目を走らせた。 一行目で困惑。 四行目で更に困惑。 ……… …… … 読み進める度に困惑が深まった。 理解できないわけではなく、唐突すぎて困惑している。 まあつまり、内容を要約するとこうなる。 『入学式案内。 我がイリーバム校、第1029回入学式を行います。 下記の日時までに、指定の場所まで来てください』 ………………。 行くか。とりあえず。
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