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「て、テメ、こ、ぶっ殺す!」
胸ぐらを掴んだ手で乱暴に突き飛ばされる。
倒れることはなかったが、数歩よろけながら後退する。
む、何か間違っただろうか?
祖父よ…何か怒ってるぞ。
額に青筋浮かべた三人が、腕を俺目掛けて伸ばした。
何だ?
瞬間、風が吹い……いや、風が動いた?
少なくとも自然じゃない風が。
三人はニィ、と頬を歪め、
「「「風よ従いやがれ!そいつを切……」」」
「警護兵さん、こっちッス!」
そのまま固まった。
知らない声と、三人組の硬直した視線に振り向いてみる。
やけにガタイの良い、赤ローブの一団がにこやかに笑いかけていた。
槍を構えながら。
ちんぴら三人組は連行されていった。
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