5人が本棚に入れています
本棚に追加
「神経が繋がっているから触覚、痛覚は今まで通り。
それと、左肩より先の神経回路はぜんぶCPUを通してあるから。
そして、メインウェポンとして銀の爪。
頭の中で爪が伸びるのを想像してみて」
施術が終わり、鬼助に取り付けられた、新たな黒い左腕の先端、五指の先の銀の爪が某ミュータントの様に鋭く伸びる。
「へぇ、こりゃ便利やな。
所で、なんじゃこれ。
俺はキリシタンちゃうで」
銀の爪を戻した黒い手の、その甲。
そこに彫られた銀の十字を咲夜へと向ける鬼助。
「いいじゃない、アクセントよ、アクセント
それと手のひらからUVライトが出るから」
納得していない様な顔の鬼助が手のひらを上に向けると、黒一色のそこにシルバーのフレームが現れ、レンズの奥から紫外線が照射され、鬼助は「ほぉ」と感嘆の言葉を上げる。
「それ、自分に当てると危険だから、気を付けてね。
そうだ、AIに名前でも付けてあげたら?」
「先言うてくれるか!?やりかけたわ……。」
そう言ってライトを元の黒に戻した鬼助は、
「名前、名前……名前なぁ……うーん……」
と、悶えていた。
最初のコメントを投稿しよう!