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「……エディでどうや?
E.D.Iでエディや」
「ナントイイマスカ……」
「不吉な名前ね……」
咲夜が不吉と言うのは、鬼助の付けた名前は少し前の某映画で暴走する某AIの通称である。
「なんや、文句あるんけ」
「イエ、タダ少シ……」
「なんやねん、男は包容力やぞ、包容力。
細かいこといちいち気にしとったらモテへんで」
「あ!そうだ。
言い忘れるところだったわ。
その腕、リミッターつけたのよ」
2人……1人と1本の言い合いを鎮めるように咲夜が説明の続きを始める。
「リミッター?」
「そう、リミッター。
リミッター解除には許可が要るから、私の」
「何でお前の許可なんかいるねん」
「いいじゃない、映画っぽくて。
それと、リミッター解除は生身じゃ負担がかかりすぎるから、必ず〝変身後〟にすること、いい?」
「……あいよ」
咲夜の言葉に少し顔に翳りが差した鬼助は、立ち上がってラボから出ていこうと、ドアのセキュリティにカードを通した時、背後から声がかかり首だけを向ける。
勿論、声の主は咲夜。
「おじいちゃんが呼んでたわよ?
局長室まで来いってさ……」
「玄蔵さんが?
わかった、行くわ」
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