【Q10が居なくなって三ヶ月】

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時々、Q10との日々を思い出す時がある。 そのたびに、俺は切ない表情をしているみたいで 「どうしたの??」 と月子に聞かれる。 まだ話すべきではないのだろうと考えている。 きっと顔も見せない。 見せたら月子はきっと驚くだろうし、歴史が変わってしまう気がする。 自分はQ10を忘れてしまうのだからこれで良い。 そう思うたびに、心が痛くなる。 Q10を撮ったあの写真 いずれはQ10がいなくなり、鉄塔だけの写真になる。 未来に行ってそれを見た時、理解するのに時間はかからなかった。 それがQ10を忘れてしまうという事実を確認する1番分かりやすい方法だった。
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