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時々、Q10との日々を思い出す時がある。
そのたびに、俺は切ない表情をしているみたいで
「どうしたの??」
と月子に聞かれる。
まだ話すべきではないのだろうと考えている。
きっと顔も見せない。
見せたら月子はきっと驚くだろうし、歴史が変わってしまう気がする。
自分はQ10を忘れてしまうのだからこれで良い。
そう思うたびに、心が痛くなる。
Q10を撮ったあの写真
いずれはQ10がいなくなり、鉄塔だけの写真になる。
未来に行ってそれを見た時、理解するのに時間はかからなかった。
それがQ10を忘れてしまうという事実を確認する1番分かりやすい方法だった。
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