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「それで? 真面目な話しってのはどういうもんなんだよ」
「あぁ、それね。
貴方はこの学院が今年から二人一組になるのは知ってるわよねぇ」
あぁ、それね。
「あぁ、一応はな。
確か『魔術師と剣術師による絶対価値』だろ?
かの偉大な戦術理論師のア―マルド・シュタインの爺が考案した戦術理論に基づいた戦下戦術だよな」
「そ。 貴方には必要はなかったワケだけどね。
まぁそんなもんはどーでも良くてね。
貴方に申し込みがきてるのよ。
彼の偉大にして有名、優秀な名門の剣術師のオルスマン・キスキの娘さんのキュサイサ・キスキからね」
…………………………………。
「ハァ?」
バカかコイツは。
「キュサイサ・キスキと言やぁこの学院でもトップクラスの成績者じゃねぇか。
そんなヤツがなんで俺みたい最下層位(アンダーランカー)みたいなヤツと組みたがってるんだよ。
ソイツはバカか何かか?」
「加えて眉目秀麗で成績優秀で家柄は名門中の名門。 噂だとあの〝魔術師の名門〟ヴァサイブ家にもラブコールを受けてるらしいわよ?」
んなもんはどーでもイイんだよバカ。
「……………オルスマンのヤツが喋ったか?」
アイツ何気に口軽いからなぁ。
「それは違うみたいよ?
だってオルスマンってば中央の方で〝機師総督〟やってんだから。
まず間違いなくあの大戦から一、二度しか家に帰ってないもの。
喋りたくても喋れないわね。 良かったわねぇ。 あのおじ様、貴方のこと好きだものねぇ?」
悪い冗談だ。 よしてくれ今夜アイツが出てくる悪夢に駆られるじゃねぇか。
「なら。 なんで俺と組みたがってるんだよそのバカは」
「まぁ予想だけど。
第三次魔導大戦でここまで来たじゃない北の連中」
「あぁ来たな。 全員俺がスクラップにしたが」
「そうそう、それで〝貴方の姿〟でも見たんじゃない大方」
チッ、んだそりゃあ。
「とどのつまり昔に俺の姿見てワケの分からねぇ〝憧れ〟でも抱いたんかよ。 そのバカは」
「まぁ多分で予想に過ぎないけどね。
それでどうするのよ大和」
んなもん決まってんだろうが。
「当然却下だな。 理由がねぇ。
メリットがねぇ以上俺は目立つ気はねぇ」
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