B第一章R

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河本の見られた少年は慌てたように家の塀を上り、家の屋根を飛び越えて姿を消してしまった。 いや、辺りに撒き散らした炎どうすんだよ? と突っ込みたい事は色々とあったが、河本はこれのせいで眠れなかったのだ。 「夢なら眠くないはずだけど……ふぁあ~」 とにかく、こんな事があって眠い。 トボトボと桜並木を歩きながら学校へ向かっていた。 数分歩いて、河本は学校の校門の前に立つ。 「ここが……」 寛木中学校。 小さな町にある数少ない中学校である。 生徒達も個々が自立しており、かと言って砕けた生徒もいない、自由かつ真面目な中学校だと言われた。 生徒達は友達と楽しく話ながら、生徒玄関前に張り出された掲示板を見に行く。 どうやらクラス発表が行われているようだ。 「……よし」 河本は力強い頷くと、学校に足を踏み入れた。
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