B第一章R

7/100
前へ
/280ページ
次へ
河本はその様子を目で追いながら、頭を掻く。 「なんかうるさそうな奴がいるなぁ……まあ、関わらないのが一番か……と、そうだそうだ、俺も確認しなきゃ」 もうすぐチャイムが鳴るのか、辺りの生徒はほとんど移動をはじめている。 河本は必死に自分の名前を探した。 そして。 「あった! 二年三組!」 と叫んだ同時、チャイムが校内に響いた。 「おっと、ジャストタイミング! 急ぐか……!」 河本は生徒玄関に向かって走る。 さて、肝心の職員室はどこだろうか。 ―――― 「ったく~朝から気分悪いよ、とーさんのせいで」 「そういうのは、本人の前で言うもんじゃないぞ」 萌は、まだネチネチと話題を引っ張る二人に近寄った。
/280ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加