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私は歴史を知るのが好きだ。過去の出来事を知るのは興味深い。どのようにして発展してきたのかを知ることは、発展した者のみが味わえる至福の行いだ。
何が好きかというと、それは勿論あれである。あれは堪らない。あの何とも言えぬ可笑しさは、どの娯楽にもない。
あれとは、過去の人間達の生活だ。何とも低俗で原始的なのだ。あんな生活を同じ人間が歩んできたと考えると、どうしても笑ってしまう。
昔の人間は、携帯電話という機械で交信をしていたらしい。車や新幹線などといった、地面を走る乗り物を愛用していたのも記録に残っている。
全くもって考えられない。わざわざ手間をかけて交信するなど、面倒に他ならない。時間をかけて移動するなど、不便だったに違いない。
当時の人間は不満がなかったのだろうか。そんな煩わしい生活で満足していたのだろうか。だとすると、私には理解し難い。
そんな不便な時代で生活など送れるものか。
宇宙人の存在の有無を真剣に論議していたらしい。馬鹿馬鹿しい。そんなこともわからないとは、昔の人間は頭が悪かったに違いない。
私は外出するべく、パプリットに体を入れる。ピパンポンプを作動させるボタンを押し目を瞑る。
次に目を開けば目的地だ。
昔の人間は何を考えて生きていたんだろうか。文献には「愛」「友情」という言葉があるが、私にはその意味がわからない。難解で理解しかねる。
どんなことを考えていたんだろうか。
まさかとは思うが、地球が回っている、なんて考えてはいないだろうな。
そんな馬鹿げたことを考え、その可笑しさに私はにやけてしまった。
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